年中美術 11月 観察画
11月 「はくさい」の観察画
クラスの様子は動画から
こんにちは!
年中の絵画造形正課指導講師の三石つねお先生と大橋みさ先生です!
毎日、日が短くなるのが実感できる今日この頃ですね。
寒暖差が大きく、体調を崩しやすい時期でもありますが、体調管理には皆様十分お気をつけくださいね。
晩秋になり、空気が澄んできて夕方から夜にかけての夕焼けの空の色の移りゆく様子がとても綺麗で時間を忘れてじっと見入ってしまいます。こういう日常の「美しさ」を感じる心、子どもたちと一緒に体感してあげたいですね。
また、先日は降園の後に夕方前の雨上がりに虹が空に浮かびました!
園に残っていた先生たちや、園児の皆様も「わあ!」という声や「初めてみた!」と嬉しそうな表情のお子様たちの声がなんとも胸キュンのシーンでした!
さて、話を戻しますね。
今回は「白菜」の観察画という絵画制作を行いました。
この時期おいしくなって食卓にも上がってくる食材の一つではないでしょうか。
お鍋の季節ですね!
八宝菜なども大好きです。
お漬物もいいですよね〜
内容としては、「モノ」を見て(観て)描く。
観察画は「もの」の本質を深く理解し見抜くことの大切さを感じるものです。
これは大人でも難しいものです。
なぜなら、人は「自分の都合の良いように、物事を受け止める」という脳の性質が影響しているからです。
デッサンや観察画は主観でなく、相手、モノの立場になった捉え方を考えることが観察画の行き着く先のゴールだと思います。
ただ、そのようなゴールは年中の年齢にはとてもハードルが高いので、子どもたちはまずは「観る」ことってどんなこと「五感で感じる」全身で「もの」と対面・対話してもらうところから観察画にチャレンジしました。
年中の学年の年齢にとっては、観察画はとても難しい課題です。
実は幼児期、子どもたちは「ものを見て描いていない」のです。
イギリスの小児科医でもあるローエンフェルト(1890-1973)は弱視(ほとんど見えていない)の児童と、普通児の子どもたちに描画と粘土で「形」を描かせ、作らせた結果、どちらの児童も同じような絵や粘土の形を作ったのです。
この時期の子供は「目でものを見て描いていない、描いた形は子どもの内発的なものであり、肉体的な感覚であること」を発見しました。
内発的なものというのは感覚、感情、情緒面が大きく関わっているものです。
観察画にチャレンジをしてもらうために、まずは「観察画」ということを「楽しく」経験してもらうことを大事にしました。
また、今回のアプローチとして子どもたちには内発的な形を出してもらうために、まずは「白菜」についての「日常の思い出、経験したこと」を話してもらいながら「白菜」を五感で感じる時間を設けてから実際描いてもらいました。
「食べたことある?」
「どんなお料理で食べるのが好き?」
「どんな匂いがする?」
「どんな手触り?ツルツル?ベタベタ?ざらざら?」
「重い?軽い?」
「厚みはどんな違いがある?挟んでみて」
「触ったら冷たかった?」
「重かった?」
「白菜の白いところの葉脈や、葉っぱの色味とかもみてみよう!」
「白菜って大きいね!みんなの顔と大きさと比べてみよう!」
子どもたちは 大人のようにものをそっくりに描き写すことはとても難しいものです。
「ここ、違うじゃないの、ちゃんと見てる?」
というような指導は今の時期の子どもたちの指導には全くあっていません。
子どもたちが見て、自分で「感じたこと」「気がついたこと」を絵で描いてくれることがまずは観察画のスタートです。
観察画は年長になってからも、小学生の図工でも描く時があると思います。
初めての観察画の経験が後々子どもたちに大きく影響を与えてしまうので、今回の指導はとても緊張しました。
「観察画」って難しくもないし、意外と簡単で、面白い!こんなお絵描きもいいね!ということを大事に指導をしました。
お料理に白菜を出される際に、ぜひお子さんに白菜の観察画についてたくさんお話し伺ってみてくださいね。
同じモチーフの「白菜」を見ているのに、一人一人の「白菜」が違ったように描いています。
こういった違いが出てくるって、そこが面白いところです。
子どもたちの表現には、
・視覚型タイプ
・触覚型タイプ
・その中間
の3つのタイプに分かれると言われています。
視覚型タイプは物事を見たものに忠実に描くタイプです。
触覚型タイプは、自分の感情を優先して「感じたこと」が絵で現れるタイプ
お花や、太陽に「お顔」を描く(アニミズム)
お芋掘りの時、お芋が自分よりも大きく描いたり、芋を持っている手が体ぐらい大きく描いたりする(拡大表現)
バスの絵を描いたときにバスの中の座っている絵を描く(レントゲン描写)
街を描いたときに画用紙を回しながら描いて天地がそれぞれにある(展開描写)
など
触覚型タイプは、自分の感じた感情を優先して表現します。
「今日のお絵描きめっちゃ楽しい!、自分はこう思う!美味しく描きたい!」
「やだ〜!食べたくないし、まずいからそんなふうに感じて描いちゃった!」
気持ちが「のって」制作すると、それぞれの想いが反映された観察画になります。
(小学生低学年〜中学年ぐらいまで見かけます。)
この視覚型タイプ、触覚型タイプですが、どちらが優れているかどうかは関係ありません。
表現に優劣はありません。表現はその子のそのものです。
うまい、へた という言葉もいりません。
子どもたちの描いた絵はどの絵も素晴らしいものです。
自分のお子さんが「どちらかのタイプかな?」とわかってあげることで作品をご覧に成られる際に、その子の全てを受け止めて、素敵でポジティブな言葉をかけてあげられることにつながります。
本当に子どもたちの絵って宝物ですね。
一枚一枚にその子の気持ち物語が詰め込まれています。
だから幼児期の絵というのはどの絵も素晴らしく、心が感動してしまうのだと思います。
美術の様子は動画から
クラスの様子は動画から
こんにちは!
年中の絵画造形正課指導講師の三石つねお先生と大橋みさ先生です!
毎日、日が短くなるのが実感できる今日この頃ですね。
寒暖差が大きく、体調を崩しやすい時期でもありますが、体調管理には皆様十分お気をつけくださいね。
晩秋になり、空気が澄んできて夕方から夜にかけての夕焼けの空の色の移りゆく様子がとても綺麗で時間を忘れてじっと見入ってしまいます。こういう日常の「美しさ」を感じる心、子どもたちと一緒に体感してあげたいですね。
また、先日は降園の後に夕方前の雨上がりに虹が空に浮かびました!
園に残っていた先生たちや、園児の皆様も「わあ!」という声や「初めてみた!」と嬉しそうな表情のお子様たちの声がなんとも胸キュンのシーンでした!
さて、話を戻しますね。
今回は「白菜」の観察画という絵画制作を行いました。
この時期おいしくなって食卓にも上がってくる食材の一つではないでしょうか。
お鍋の季節ですね!
八宝菜なども大好きです。
お漬物もいいですよね〜
内容としては、「モノ」を見て(観て)描く。
観察画は「もの」の本質を深く理解し見抜くことの大切さを感じるものです。
これは大人でも難しいものです。
なぜなら、人は「自分の都合の良いように、物事を受け止める」という脳の性質が影響しているからです。
デッサンや観察画は主観でなく、相手、モノの立場になった捉え方を考えることが観察画の行き着く先のゴールだと思います。
ただ、そのようなゴールは年中の年齢にはとてもハードルが高いので、子どもたちはまずは「観る」ことってどんなこと「五感で感じる」全身で「もの」と対面・対話してもらうところから観察画にチャレンジしました。
年中の学年の年齢にとっては、観察画はとても難しい課題です。
実は幼児期、子どもたちは「ものを見て描いていない」のです。
イギリスの小児科医でもあるローエンフェルト(1890-1973)は弱視(ほとんど見えていない)の児童と、普通児の子どもたちに描画と粘土で「形」を描かせ、作らせた結果、どちらの児童も同じような絵や粘土の形を作ったのです。
この時期の子供は「目でものを見て描いていない、描いた形は子どもの内発的なものであり、肉体的な感覚であること」を発見しました。
内発的なものというのは感覚、感情、情緒面が大きく関わっているものです。
観察画にチャレンジをしてもらうために、まずは「観察画」ということを「楽しく」経験してもらうことを大事にしました。
また、今回のアプローチとして子どもたちには内発的な形を出してもらうために、まずは「白菜」についての「日常の思い出、経験したこと」を話してもらいながら「白菜」を五感で感じる時間を設けてから実際描いてもらいました。
「食べたことある?」
「どんなお料理で食べるのが好き?」
「どんな匂いがする?」
「どんな手触り?ツルツル?ベタベタ?ざらざら?」
「重い?軽い?」
「厚みはどんな違いがある?挟んでみて」
「触ったら冷たかった?」
「重かった?」
「白菜の白いところの葉脈や、葉っぱの色味とかもみてみよう!」
「白菜って大きいね!みんなの顔と大きさと比べてみよう!」
子どもたちは 大人のようにものをそっくりに描き写すことはとても難しいものです。
「ここ、違うじゃないの、ちゃんと見てる?」
というような指導は今の時期の子どもたちの指導には全くあっていません。
子どもたちが見て、自分で「感じたこと」「気がついたこと」を絵で描いてくれることがまずは観察画のスタートです。
観察画は年長になってからも、小学生の図工でも描く時があると思います。
初めての観察画の経験が後々子どもたちに大きく影響を与えてしまうので、今回の指導はとても緊張しました。
「観察画」って難しくもないし、意外と簡単で、面白い!こんなお絵描きもいいね!ということを大事に指導をしました。
お料理に白菜を出される際に、ぜひお子さんに白菜の観察画についてたくさんお話し伺ってみてくださいね。
同じモチーフの「白菜」を見ているのに、一人一人の「白菜」が違ったように描いています。
こういった違いが出てくるって、そこが面白いところです。
子どもたちの表現には、
・視覚型タイプ
・触覚型タイプ
・その中間
の3つのタイプに分かれると言われています。
視覚型タイプは物事を見たものに忠実に描くタイプです。
触覚型タイプは、自分の感情を優先して「感じたこと」が絵で現れるタイプ
お花や、太陽に「お顔」を描く(アニミズム)
お芋掘りの時、お芋が自分よりも大きく描いたり、芋を持っている手が体ぐらい大きく描いたりする(拡大表現)
バスの絵を描いたときにバスの中の座っている絵を描く(レントゲン描写)
街を描いたときに画用紙を回しながら描いて天地がそれぞれにある(展開描写)
など
触覚型タイプは、自分の感じた感情を優先して表現します。
「今日のお絵描きめっちゃ楽しい!、自分はこう思う!美味しく描きたい!」
「やだ〜!食べたくないし、まずいからそんなふうに感じて描いちゃった!」
気持ちが「のって」制作すると、それぞれの想いが反映された観察画になります。
(小学生低学年〜中学年ぐらいまで見かけます。)
この視覚型タイプ、触覚型タイプですが、どちらが優れているかどうかは関係ありません。
表現に優劣はありません。表現はその子のそのものです。
うまい、へた という言葉もいりません。
子どもたちの描いた絵はどの絵も素晴らしいものです。
自分のお子さんが「どちらかのタイプかな?」とわかってあげることで作品をご覧に成られる際に、その子の全てを受け止めて、素敵でポジティブな言葉をかけてあげられることにつながります。
本当に子どもたちの絵って宝物ですね。
一枚一枚にその子の気持ち物語が詰め込まれています。
だから幼児期の絵というのはどの絵も素晴らしく、心が感動してしまうのだと思います。
美術の様子は動画から