年中美術 9月

9月「クラフト紙のパクパクちゃん」

 
こんにちは!

年中の絵画造形正課指導講師の三石つねお先生と、大橋みさ先生と中山みゆ先生です

長い夏休みも終わって幼稚園も2学期が始まり様々な行事を子供達が楽しんでいる中、アートも再開しました!

9月も年中の学年でのアートの制作指導をさせていただきました。

今月は一枚のクラフト紙(荷造りで使われてもいるちょっと頑丈の再生用紙)を使ってパクパク遊べる仕組みの工作をおこないました。

 
ポイントその1

今回のポイントの一つ、平面と立体の違いを知り動く仕組みを体感することがあります。

 
紙の加工は、折る・切る、だけでなく、「揉む」「捻る」などもあります。

紙は意外と頑丈なので両手を使って様々な加工の手法や立体的に変化させる加工などを経験することで平面と立体の違いを体感できます。

また、自分の手でパクパク開いたり閉じたりもできる動きのある仕掛けも学びました。

 
ポイントその2

この制作を通して、紙から立体、動くおもちゃへと変化することで紙に対して価値の変換が起こります。

ただのクラフト紙であったものがくしゃくしゃになり、立体化し、動くおもちゃの作品になることで、ペラペラの「紙」というものに対する今までの価値が変換し新たな価値が生まれます。

これを価値の変換といいます。 この価値の変換を繰り返し制作で行うことで、既存の価値観にとらわれない柔軟な思考力が育ちます。

 
ポイントその3

自分の作った作品をきっかけにお友達は自分以外の他者とコミュニケーションを取ることで情緒が安定します。

 
自分の作った作品でお友達や教師とコミュニケーションをすることで、心が満たされ、自己肯定感が生まれ情緒が安定します。これは作品が自分の分身のように感じられるため、自分が中心になってコミュニケーションを取っていることと同じことになるからです。

 
パクパクちゃんをまるで弟や妹のようにお世話している姿を制作中に見かけました。

子どもたちはパクパクちゃんを通して自然と優しい気持ちがすくすく育っているのだと思います。

見ていて微笑ましい瞬間でした!

きっとお家にお持ち帰りした後も遊びながら、おやつをあげたり、寝床やお部屋を段ボールで作ったり、またお布団の中に入れて一緒に寝たり・・・

アートはただ楽しいだけでなく、「心」を育てることにもつながっているのだと改めて感じました!