年中美術指導
1月 「粘土の公園・おうちの中」の粘土造形活動
こんにちは!
年中の絵画造形正課指導講師の三石つねおです!
今年も新しい年を迎え、2023年が始まりました!
皆様にとっても素晴らしい一年がスタートいたしました!
アートも今まで以上にこどもたちにとって大切な「体感」を伴った新しい学びやあそびをたくさん体感する年になるようにしてまいりたいと思います。今年もよろしくお願いいたします!
今回1月はは「粘土」での表現あそびをおこないました。
「粘土の公園やおうちの中」をテーマに粘土造形活動を行いました。
粘土のやわらかい感触、木片の硬さや厚み、段ボールの薄さ、軽さ。
いろんな感触の違いを楽しむ課題でもあります。
指先、皮膚は第二の脳と言われるぐらい大事な機能です。
指先からたくさんの神経や触覚感覚、刺激を多くうけ、脳へ伝達して感じる能力を増していきます。
こういった様々な刺激をたくさん脳へご馳走のように与えて、子どもたちは体の成長と同じように、脳の成長に働きかけます。
五感を育てることは幼児期にとってとても重要なことです。
粘土には心の情緒にもいい効果を与えてくれます。
粘土のムニュムニュ感、、、まるでお母さんの人肌のような温かさ。
安心感がある素材でもある粘土。
ちぎっても、たたいても怒らない存在の粘土。
全てを受け止めてくれる大きな愛のようなものです。
この粘土には子どもたちにとってとても良い効果があります。
子ども達自身、心が成長してく中で、様々な経験を過ごしていく中で、戸惑うこともたくさんあります。
お母様に甘えたいけど、成長もして自分の意思もどんどん明確に自我が芽生え育つ時期。そのギャップその葛藤がストレスに感じやすいです。
言葉にできないこのモヤモヤ感やイライラ感。
夏休み明けや、冬休み明けの新学期は情緒が不安になる場面、子どもたちのモヤモヤ〜とする様子、イライラしている様子、落ち着かない様子を見かけることがあります。
幼稚園では3学期になると学年の総合学習の時期でもあります。
お遊戯発表会の練習会、作品発表会などで、団体行動を協力して成し遂げやり抜く力を養う時期かと思います。
子どもたちも、幼稚園行事や練習する機会を幾度となく経験することで、自分だけの世界観から他者への意識、協力する楽しさ、面白さを発見し、成長する時期でもあるのですが、頑張りすぎてしまう時に、気持ち的に疲れてイライラする時もあります。
園での様子はとてもしっかり頑張っている様子、これといって問題なことないのですが、時折そんな頑張り屋さんほどおうちに帰った後で今まで頑張って我慢していた分が爆発します。
いつもなら自分の思い思いに自由に描けていた子も、こういう時期は絵もぐちゃぐちゃに塗りつぶしていたり、ちょっと暗い色や茶色や黒といった色を使いがちです。絵の具など情緒が出やすい素材ほど顕著にあわられます。
おうちに帰るとちょっとしたことで喧嘩になったり、いつも以上に甘えん坊になったり。
いわゆる「赤ちゃん返り」ですね。
自分は「もう嫌だよ〜疲れたよ〜あの懐かしかった赤ちゃんの頃に戻りたいよ〜」と無意識な行為、赤ちゃんに戻りたいサインを出して自分の心の状態をアピールしてくれています。
そういうときって、ついつい お母さま方は心配になって『せっかく成長しているからこのまま甘えさせないほうがいいのかしら、、、より厳しくしつけをしたほうがいいのかしら、、、』という気持ちが芽生えてしまいがちだと思います。お母様からしたら、この子のために、良かれと思っての母性から来る大事な思いから来るものだと思います。
子どもも、なんだかイライラしている!つい手が出ちゃう!反抗しがち!また逆に意欲がなく、おもらしをしたり、泣いてばかりといったことが目立ってきます。
これを退行と言います。
アメリカの精神科医エリック・バーンによって研究された心理学においては「防衛規制」のなかの「退行」という行為に該当します。
人は葛藤や脅威といった体験をしたとき、不安や罪悪感、抑うつなど不快な感情体験をします。
これを弱めたり、避けることによって心のバランスを保とうとする働きを「防衛機制」と言います。
その中の一つ、「退行」とは成人した大人、又は成長の途中の、ある時点において、それまでに発達した状態や機能、あるいは体制がそれ以前のより低次元の状態や機能・体制へ逆戻りすることを言います。
赤ちゃんがえりのサイン、「汚しのサイン」汚しの行為。。。。
赤ちゃんがえり という言葉にもありますように汚すときの子どもたち自身の心の中、そんな時にこの粘土が心を落ち着かせてくれるのです。
粘土には心の情緒の安定にもいい効果を与えてくれます。
お母さんを無意識に思い出せる感触を体感できるからです。
赤ちゃん返りを気持ちよくできるとまた日常の良い心の状態に戻れます。
そういう心の情緒を安定させる効果も狙って新学期の1月にこのカリキュラムを取り入れました。
全ての「学び」の土台は情緒の安定です。
本当に子どもたち、良い笑顔がたくさん生まれてました。
木片の木の匂いっていいですよね。
積み木遊びをしながらも粘土と組み合わせてどんな遊びを発明できるかな?
違った素材をかけ合わせて生み出される、まるでイノベーションを起こしたレッスンとなりました。
粘土が好きな子
積み木が好きな子
段ボールが好きな子
それぞれが自分の性格に合わせて、こだわり抜いた世界が作り出せたと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
2月は廃材工作です。
普段なら捨ててしまう廃材。
廃材が「捨ててしまうもの」という価値観から、自ら組み合わせ「新しい別の価値」を生み出すことを体感します。
一見何気ない素材も、ちょっとした工夫、発見でまったく別の意味のものに変化するすごさ、今ある知識の組み合わせを変えて新しい価値のあるものに変えられるいく能力こそ様々な事柄を柔軟に対応できる、生きていく上でとても大切なことです。
物事をひとつの方向からだけしか見ることの出来ない、融通の利かない人は、問題が起こった場合それらを処理するためにあらゆる可能性を見出すことが出来ず、挫折したり、また頑なになって周りの意見を考慮することも難しくなります。
廃材工作ではおうちの方に来ていただいて参観形式の授業です。
アートで一番大事にしている「結果よりもプロセス」
子どもたちの、自ら「答えを作り出す」その面白さがおうちの方により伝わる、実感できると思っております。
2月も楽しみにしていただけますと嬉しいです!
三ツ池幼稚園美術教室
三石恒夫(みついしつねお)
美術教室サイトhttps://www.docodemo-art.com/member/class/cid171/
こんにちは!
年中の絵画造形正課指導講師の三石つねおです!
今年も新しい年を迎え、2023年が始まりました!
皆様にとっても素晴らしい一年がスタートいたしました!
アートも今まで以上にこどもたちにとって大切な「体感」を伴った新しい学びやあそびをたくさん体感する年になるようにしてまいりたいと思います。今年もよろしくお願いいたします!
今回1月はは「粘土」での表現あそびをおこないました。
「粘土の公園やおうちの中」をテーマに粘土造形活動を行いました。
粘土のやわらかい感触、木片の硬さや厚み、段ボールの薄さ、軽さ。
いろんな感触の違いを楽しむ課題でもあります。
指先、皮膚は第二の脳と言われるぐらい大事な機能です。
指先からたくさんの神経や触覚感覚、刺激を多くうけ、脳へ伝達して感じる能力を増していきます。
こういった様々な刺激をたくさん脳へご馳走のように与えて、子どもたちは体の成長と同じように、脳の成長に働きかけます。
五感を育てることは幼児期にとってとても重要なことです。
粘土には心の情緒にもいい効果を与えてくれます。
粘土のムニュムニュ感、、、まるでお母さんの人肌のような温かさ。
安心感がある素材でもある粘土。
ちぎっても、たたいても怒らない存在の粘土。
全てを受け止めてくれる大きな愛のようなものです。
この粘土には子どもたちにとってとても良い効果があります。
子ども達自身、心が成長してく中で、様々な経験を過ごしていく中で、戸惑うこともたくさんあります。
お母様に甘えたいけど、成長もして自分の意思もどんどん明確に自我が芽生え育つ時期。そのギャップその葛藤がストレスに感じやすいです。
言葉にできないこのモヤモヤ感やイライラ感。
夏休み明けや、冬休み明けの新学期は情緒が不安になる場面、子どもたちのモヤモヤ〜とする様子、イライラしている様子、落ち着かない様子を見かけることがあります。
幼稚園では3学期になると学年の総合学習の時期でもあります。
お遊戯発表会の練習会、作品発表会などで、団体行動を協力して成し遂げやり抜く力を養う時期かと思います。
子どもたちも、幼稚園行事や練習する機会を幾度となく経験することで、自分だけの世界観から他者への意識、協力する楽しさ、面白さを発見し、成長する時期でもあるのですが、頑張りすぎてしまう時に、気持ち的に疲れてイライラする時もあります。
園での様子はとてもしっかり頑張っている様子、これといって問題なことないのですが、時折そんな頑張り屋さんほどおうちに帰った後で今まで頑張って我慢していた分が爆発します。
いつもなら自分の思い思いに自由に描けていた子も、こういう時期は絵もぐちゃぐちゃに塗りつぶしていたり、ちょっと暗い色や茶色や黒といった色を使いがちです。絵の具など情緒が出やすい素材ほど顕著にあわられます。
おうちに帰るとちょっとしたことで喧嘩になったり、いつも以上に甘えん坊になったり。
いわゆる「赤ちゃん返り」ですね。
自分は「もう嫌だよ〜疲れたよ〜あの懐かしかった赤ちゃんの頃に戻りたいよ〜」と無意識な行為、赤ちゃんに戻りたいサインを出して自分の心の状態をアピールしてくれています。
そういうときって、ついつい お母さま方は心配になって『せっかく成長しているからこのまま甘えさせないほうがいいのかしら、、、より厳しくしつけをしたほうがいいのかしら、、、』という気持ちが芽生えてしまいがちだと思います。お母様からしたら、この子のために、良かれと思っての母性から来る大事な思いから来るものだと思います。
子どもも、なんだかイライラしている!つい手が出ちゃう!反抗しがち!また逆に意欲がなく、おもらしをしたり、泣いてばかりといったことが目立ってきます。
これを退行と言います。
アメリカの精神科医エリック・バーンによって研究された心理学においては「防衛規制」のなかの「退行」という行為に該当します。
人は葛藤や脅威といった体験をしたとき、不安や罪悪感、抑うつなど不快な感情体験をします。
これを弱めたり、避けることによって心のバランスを保とうとする働きを「防衛機制」と言います。
その中の一つ、「退行」とは成人した大人、又は成長の途中の、ある時点において、それまでに発達した状態や機能、あるいは体制がそれ以前のより低次元の状態や機能・体制へ逆戻りすることを言います。
赤ちゃんがえりのサイン、「汚しのサイン」汚しの行為。。。。
赤ちゃんがえり という言葉にもありますように汚すときの子どもたち自身の心の中、そんな時にこの粘土が心を落ち着かせてくれるのです。
粘土には心の情緒の安定にもいい効果を与えてくれます。
お母さんを無意識に思い出せる感触を体感できるからです。
赤ちゃん返りを気持ちよくできるとまた日常の良い心の状態に戻れます。
そういう心の情緒を安定させる効果も狙って新学期の1月にこのカリキュラムを取り入れました。
全ての「学び」の土台は情緒の安定です。
本当に子どもたち、良い笑顔がたくさん生まれてました。
木片の木の匂いっていいですよね。
積み木遊びをしながらも粘土と組み合わせてどんな遊びを発明できるかな?
違った素材をかけ合わせて生み出される、まるでイノベーションを起こしたレッスンとなりました。
粘土が好きな子
積み木が好きな子
段ボールが好きな子
それぞれが自分の性格に合わせて、こだわり抜いた世界が作り出せたと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
2月は廃材工作です。
普段なら捨ててしまう廃材。
廃材が「捨ててしまうもの」という価値観から、自ら組み合わせ「新しい別の価値」を生み出すことを体感します。
一見何気ない素材も、ちょっとした工夫、発見でまったく別の意味のものに変化するすごさ、今ある知識の組み合わせを変えて新しい価値のあるものに変えられるいく能力こそ様々な事柄を柔軟に対応できる、生きていく上でとても大切なことです。
物事をひとつの方向からだけしか見ることの出来ない、融通の利かない人は、問題が起こった場合それらを処理するためにあらゆる可能性を見出すことが出来ず、挫折したり、また頑なになって周りの意見を考慮することも難しくなります。
廃材工作ではおうちの方に来ていただいて参観形式の授業です。
アートで一番大事にしている「結果よりもプロセス」
子どもたちの、自ら「答えを作り出す」その面白さがおうちの方により伝わる、実感できると思っております。
2月も楽しみにしていただけますと嬉しいです!
三ツ池幼稚園美術教室
三石恒夫(みついしつねお)
美術教室サイトhttps://www.docodemo-art.com/member/class/cid171/